組織の強化をさらに進め、現場のためになる事業を展開
対談相手:全国老人福祉施設協議会
会長 平石朗
本会の平石朗会長は、全国老施協の組織改革を進める一方、介護業界全体の課題解決に向けて他団体との連携にも精力的に取り組んでおられます。介護報酬改定が行われる令和3年を迎えるにあたり、平石朗会長と介護の将来や本会の役割について語り合いました。
そのだ:明けましておめでとうございます。
平石:おめでとうございます。そのだ先生には昨年、介護現場のため、職員への慰労金支給やPCR検査実施などの実現にご尽力頂きました。本年もよろしくお願いします。
そのだ:昨年末、第3次補正予算が閣議決定しました。これが国会で決まれば、介護に新たに800億円が投じられることになります。
平石:令和3年度介護報酬改定はコロナ禍にもかかわらず、プラス0.7%の改定率となりました。そのだ先生には菅義偉総理や田村憲久厚生労働大臣に直接お話しする機会を設けていただき、その成果が表れたものと考えています。
そのだ:参議院議員になってから2回目の介護報酬改定でしたが、1回目と比べて、参院の厚生労働委員長を経験するなど国会での立ち位置も変わりましたし、プラス改定に向けてできる限り動いたつもりです。
平石:菅総理から財務省に対して「そのだ先生に説明してもらいなさい」との指示もあったとか。
そのだ:財務省主計局には4回にわたって介護現場の実情を訴えました。全国老施協で集約された現場の声を国政に反映させるのが私の役目と任じていますが、介護給付費分科会で論点になるような課題を洗い出し、これを取りまとめる全国老施協の機能がより働くようになってきていると思います。
平石:今年も我々の役割をしっかりと果たし、介護現場が困っている問題を解決できるよう、会員のためになる事業展開を図っていきます。
そのだ:新型コロナへの対応でも、たとえば手袋が足りなければ、全国老施協に頼めば、すぐに送ってくる。自然災害への対応でも、物資や人員の応援態勢が整備され仲間意識が高まるなど、会員としての恩恵が目に見える形になっています。平石会長が就任されて2年目を迎えますが、全国老施協の組織改革の成果が見え始めているように感じます。
平石:ブロック・都道府県老施協との連携強化など組織の強化に力を入れてきましたが、介護報酬改定を振り返ると、他団体の方々と手を携えたことも有効でした。
そのだ:国政において次第に介護に重きを置かれるようになっている今こそ、関係団体は団結していくべきです。特に、団塊の世代が後期高齢者となる2025年を迎えてもしっかりと機能する介護保険制度をつくるうえで、大規模な事業者団体である全国老施協に課された使命は非常に大きなものがあります。平石会長には引き続きリーダーシップを発揮していただきますよう、是非お願いいたします。
平石:精一杯努めさせていただきます。本年もいろいろお力をお貸しください。
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