そのだ修光

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ニュース

月刊 老施協 2020年9月号

「地域と共に」という意識を持ち地域課題に取り組む

対談相手:潮谷義子 全国老施協理事 社会福祉法人慈愛園(熊本県)理事長

熊本県は7月の豪雨で大きな被害を受けました。今回は、熊本県知事を2期務められ、現在は社会福祉法人慈愛園理事長として特別養護老人ホームや障害者支援施設などの運営に携わり、全国老施協の理事も務めていただいている潮谷義子さんに、災害対応を含めた社会福祉法人のあり方などについてお話をうかがいました。

そのだ:7月豪雨災害に対し、まずは心よりお見舞い申し上げます。

潮谷:県内でも高齢化率が高い地域で大きな被害が出ており、重い課題が残されたという思いです。新型コロナの影響で県外からボランティアを受け入れられなかったことも課題の一つですが、これについては若い方々がクラウドファンディングで資金を集め、有償ボランティアを募るという新しい動きもありました。

そのだ:地域福祉というものをより幅広くとらえ、社会福祉法人は災害対応も含めた地域コミュニティの中心になるべきではないでしょうか。

潮谷:まったく同感です。それには日頃の意識が大切です。私は「地域貢献」ではなく、「地域と共に」という意識を持とうといつも話しています。

そのだ:地域に門戸を広げることと、コロナ対策として門戸を閉じること。この両立が今後の課題です。

潮谷:門戸を閉じるという点では、面会制限などで各施設は創意工夫をしています。

そのだ:コロナ対応についていえば、感染拡大防止に水際で努める介護施設の職員の労に報いるため、職員への一律5万円の慰労金支給を政府にお願いしました。

潮谷:大変感謝しています。マスクや消毒液などを施設に届けて下さったこともありがたく思います。

そのだ:現場のニーズを政策に織り込むには、組織の声を取りまとめ、具体的な提案をしていく必要があります。

潮谷:私が熊本県知事に就任したのは2000年ですが、ちょうど地方分権一括法が動き始めたときでした。県職員の皆さんに言ったのは、「要望活動」という言葉をやめ、「政策提言」にしようということです。

そのだ:法律を改正しても後追いではひずみが生じます。問題を先取りして対応することも必要です。

潮谷:現在、憂慮していることに、養護老人ホームのことがあります。より低額の有料老人ホームに回そうとする行政の動きがありますが、お年寄りの幸せを考えれば、トレーニングを受けた質の高い人がいる養護老人ホームの充足が求められます。

そのだ:民間事業者に任せればいいという問題ではなく、福祉の原点に立ち返って取り組まなければならない重要な課題です。これからもぜひ力をお貸し下さい。

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