そのだ修光

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月刊 老施協 2019年9月号

介護のイメージを変える 前向きなメッセージを伝えていきたい

対談相手: 山国秀幸 (株)ワンダーラボラトリー代表取締役  /映画プロデューサー

 

 

私は映画が好きで、時間があればよく観ています。今回は、社会的なテーマに光を当てた映画を製作され、介護施設を舞台にした『ケアニン~あなたでよかった~』などをプロデュースされた山国秀幸さんにお話をうかがいました。間もなく特別養護老人ホームを舞台とした映画(『ケアニン~こころに咲く花~』)が完成するそうで、とても楽しみにしています。

 

そのだ:一昨年公開されて話題になった映画『ケアニン~あなたでよかった~』の「ケアニン」は「ケアする人」の意味ですね。

山国:小規模多機能を舞台にした第1弾に続き、現在、特別養護老人ホームを舞台にした第2弾『ケアニン~こころに咲く花~』を製作中です。すでに撮影を終え、来春公開の予定です。

そのだ:どのような思いを持って介護をテーマとする映画を製作されているのでしょうか。

山国:当初は、介護の仕事をテーマにしたら多くの人に興味を持ってもらえるのではないか、というビジネス的な発想でした。そこで原作になるような小説や漫画を探したのですが、仕事の辛さ、厳しさなどを訴える暗い話がほとんどでした。「本当にこういう現実なのか」と疑問に思い、自分でストーリーを創ろうと介護現場で取材を始めました。

そのだ:介護の世界のリアルをご覧になり、印象はいかがでしたか。

山国:現場にはキラキラした人がたくさんいました。素敵なエピソードもいっぱいありました。それがなぜ表に出てこないのだろうと不思議に思うとともに、これを映像にすれば介護のイメージが変わるような前向きなメッセージを伝えられる、と手ごたえを感じました。

そのだ:核家族で育ち、高齢者とあまり触れ合ったことがない若い職員が仕事でつまずいたとき、ご利用者に励まされることもあります。そんなお年寄りを看取り、人生最期の時間を共有する。こうした体験のできる尊い仕事はほかにありません。

山国:事前のイメージと最もギャップがあったのが、看取りについてです。できれば避けたい仕事だと思い込んでいたのですが、皆さんが「絶対に描いてください!」「悲しいし、辛いけれど、ものすごく意味のある仕事です」とおっしゃるのです。作品でも看取りのシーンを扱っています。

そのだ:いずれも素晴らしい作品ですが、DVDは販売されていないようです。

山国:公民館や学校などで自主上映会を開催していただくなど、地域の皆さんで一緒に観ていただくなど、地域の皆さんで一緒に観ていただく形にこだわっています。『ケアニン~あなたでよかった~』はすでに全国1100か所で市民上映会を開催しており、台湾、香港、中国、タイなど海外にも広がっています。

そのだ:エンターテインメントを通じて介護のリアルを伝え、多くの人に親近感を持ってもらうことは、介護を必要とする方々、介護を提供する我々双方にとって大変ありがたいことです。これからの作品にも期待しています。

 

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