そのだ修光

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月刊 老施協 2018年9月号

災害は「常時」と意識して対策に取り組むべき

びわこ学院大学教育福祉学部・びわこ学院大学短期大学部 教授 烏野猛氏との対談

 
 

    そのだ:今回の七月豪雨災害で被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。近年、地震や噴火のほか、地球温暖化の影響か、猛烈な台風や豪雨も珍しくなくなり、各地に被害をもたらしています。
    鳥野:従来、自然災害の対策は、「非常時」と表現されがちでしたが、私は「非」を取り払い、「常時」と意識して対策を講じていくべきと考えています。
    そのだ:今回の7月豪雨への対応については、どのようにご覧になりましたか。
    鳥野:大きな被害が出た倉敷市真備町でも、川が決壊する前日の昼前に避難準備・高齢者等避難開始が出されているのです。より早期に非難していれば救われた人も多かったでしょう。また、寝たきりの人や障害者がいち早く非難していれば、行政は他の部分に予算や人手、重機などを集中できました。いろいろな制約はありますが、いずれ自然災害が“常時のリスク”と意識されるようになり、行政も特養等の施設もより責任が問われることになるはずです。
    そのだ:全国老施協としても、会員施設の被災時の対応力を向上させたいと考えています。
    鳥野:過去100年の大きな災害の多くは夜間に発生しています。介護施設であれば職員が手薄な夜間帯です。夜間には、100床の特養でも夜勤と宿直を含め、参集できる役職者などは10人ほどでしょう。しかも、福祉避難所なら外部の避難者も逃れてきます。大勢の要介護者、被災者を電気や通信などのインフラが途絶したなか、救援が来るまで守らなければなりません。
    そのだ:鳥野先生にご尽力いただき、本会は昨年、災害派遣福祉チーム(全国老施協D―WAT)を立ち上げました。
    鳥野:最悪の事態に際した時、自分たちで何がで何ができないか、会員施設のネットワークでどこまでできるかー。これを考えてみよう、というところからスタートしました。今後の発展に大いに期待しています。
    そのだ:各地の特養は油断なく災害に備え、あわせて全国老施協D-WATの取り組みを充実させる。これにより利用者や職員の安全を確保し、住民と助け合って地域社会を守っていくという使命を関係者は常時、念頭に置かなければなりません。ぜひ、今後とも力をお貸し下さい。

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