そのだ修光

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地域包括ケアシステム関連法案審議で質問しました!

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案の審議が長引き、5月16日にやっと可決に至りました。参議院先議の法律がここまで長引いたのは史上初のようです。そして、5月17日(水)に参議院本会議で「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」の委員会付託がなされ、5月18日(木)から委員会審議が始まりました。採決前に30分質問時間をいただきました。

この法案のポイントは、

1.自立支援・重度化防止に向けた保険者機能の強化等の取組の推進
2.介護医療院の創設
3.地域共生社会の実現に向けた取組の推進等
4.2割負担者のうち特に所得の高い層の負担割合を3割に
5.介護納付金への総報酬割の導入
詳しくはこちらの資料から

でした。

介護現場の立場からすると、気になるのはやはり「自立支援・重度化防止」を財政緊縮のツールとして使われてしまうのではないか、また、本人の意向を無視し、数値のための自立支援・重度化防止を介護現場に押しつけられてしまうのではないか、という恐れです。・・・と言いますのも、財政審の資料をはじめ、総理の諮問機関である未来投資会議の場で、介護現場を知る者からすると一部の側面だけを切り取ったに過ぎない事例をもとに「自立支援介護」が語られることもあり、財政審主導なのではないか、介護現場のことが理解されていないのではないか、という不安があったからです。

また、地域包括ケアシステムを強化したいと思っても、介護現場が今一番直面している問題は、介護人材不足です。介護人材がいなければ、制度ができても、制度は動かず、絵に描いた餅に終わるまでです。

そこで、下記要旨で、質問いたしました。

問1. まずは、制度改正の全体的な方向性という意味で、介護保険制度の理念を確認します。介護保険制度の持続可能性を高めるとともに、介護保険の保険者である市町村の取組を推進することなどを通じて、地域包括ケアシステムの強化を図ることが、今回の法律案の目的であると理解しています。制度の持続可能性を高めることも、保険者機能を高めることも、方法論であり、その目的は、財政緊縮のために要介護認定率を下げさせるプレッシャーをかけたり、重度化防止の名の下、身体機能など分かりやすい数値の改善させるために介護サービスを提供することではなく、「介護を必要とする高齢者等が、尊厳を保持し、その人々が有する能力に応じQOLの維持・向上といった生活面での充実や満足を得られるような、その人らしい日常生活を営むことができることを目指す」という理解でよろしいでしょうか。

→ 理念が着実に反映されるよう、指標作成には十分な検討をして欲しいと思います。

問2. 次に、介護保険の財政的インセンティブについて伺います。本法案においては、市町村や都道府県に対し、自立支援や重度化防止の取組等を支援するため、新たな交付金を交付する旨の規定が新設されています。この仕組みが前向きに作用するためには、保険者である市町村が互いに学び、学び合い、真に介護を必要とする方に必要な介護サービスを提供できる仕組みを構築していくことが必要なのではないかと思っています。法案には、「都道府県は評価し、評価の結果を公表するように努める」ことが明記されています。国として一歩踏み込んで市町村が切磋琢磨できる環境作りが必要と考えますが、いかがでしょうか。

→ ぜひ取組みの「見える化」をして、PDCAがうまく回る仕組み作りを検討していただきたいと思います。

○さて、これまでの審議でもありましたように、介護職員の人材不足というのは深刻なものです。直近の介護分野における有効求人倍率は、全国平均で3.18倍。全業種で1.34倍なので、介護の方は大きく上回っていることからしても、現場での人手不足感、不安というのはかなりあります。

問3. 介護材不足対策のために、国は財源の一つとして地域医療介護総合確保基金を活用しています。地域医療介護総合確保基金は都道府県が計画を立て、実行していると理解しております。これまで地域医療介護総合確保基金を通じて実施された介護人材確保施策の具体的な実施状況をお聞かせください。

→ それにしても、なかなか介護人材を確保するというのは難しいことであると思います。

問4. そもそも、この基金の介護分は600~700億、うち介護人材対策についてはその
約1割の約90億しか使われておらず、9割は施設整備に使われております。施設が建っても、人がいなければ運営ができません。この状況について、どのような認識をお持ちでしょうか。

→ 人材不足は深刻なので、ぜひ施設整備と人材整備にかける配分の比率の見直しや、その他の財源も含め、抜本的な対策を行っていただきたいと思います。

○次に、外国人技能実習制度の施行について伺います。
問5. 介護分野の外国人技能実習制度が今年11月から施行されます。事業者としては、どのようなルールになるのか、現場はいつ頃始められるのか、大変気になるところであります。これまでの議論、および、今後どのような形でルールが決まり施行されるのか、現場にはいつ頃届くのか、お聞かせください。

問6. これから外国人材も介護現場を支える重要な人材となっていくと考えます。介護現場における外国人材の支援策として基本的な考え方をお聞かせください。

→ 介護人材確保という意味で、包括的な対策を行っていただきたいと思います。

問7. 介護人材不足の解消のための施策のもう一つの柱として、ICTや介護ロボットを活用した生産性の向上の推進が進められています。しかし、ICTや介護ロボットの導入は産業振興として浸透してきているように感じられるが、介護現場で働く人や運営にとっての費用対効果については周知の問題なのか、ビジネスモデル上の問題、はたまた、システム環境の問題なのか、なかなか浸透していないように思います。現場がうまく活用できなければ、生産性の向上は図れません。介護現場におけるICTおよび介護ロボット施策の検証・評価について、また今後介護現場に浸透させていくための課題と方策について、お聞かせください。

→ 実証事業のための導入を超えて、ICT化や介護ロボットの活用が横展開するように、効果的な事業を行って欲しいと思います。

問8. 最後に、医療介護連携をシームレスに行い、地域包括ケアを推進するためにも、介護現場の魅力を向上させるためにも、また科学的介護の実現のためにも、利用者の「データ」が非常に重要となってくると思います。今後、ビッグデータの利活用時の方針等について、国としてどのような方向性で取り組むのでしょうか。お伺い致します。

→ ビッグデータが介護現場を助け、介護の質が向上するという好循環を生み出し、その結果として、コストも下げられるという新たな介護の時代を作るためにも、ぜひとも介護現場に寄り添った制度を作っていただきたいと思います。よろしくお願い致します。

討論については、前日の夜から、この質問の前後もずっと附帯決議の折衝をしながらだったので、全体的に疲れ気味になったことに反省しています。
引き続き、介護現場の声を引き続き、頑張ります!